ジャック天野の懐かしのメロディー

いまでも耳に残っている歌、カラオケで唄う歌

カラオケの十八番はザ・タイガースの「廃墟の鳩」


♬廃墟の鳩  by ザ・タイガース

ときどきカラオケに行きますが、歌う曲はだいたいいつも同じです。その中で、いちばん精密採点の点数がいいのが、ザ・タイガースの「廃墟の鳩」です(作詞:山上路夫/作曲:村井邦彦)。平均して85点、いいときは90点になります(とプチ自慢)。

ザ・タイガースのメインボーカルである沢田研二(ジュリー)ではなく、サブボーカルの加橋かつみ(トッポ)が歌っている曲です。行き詰まりを見せてきたグループサウンズの中で、ザ・タイガースは「ヒューマン・ルネサンス」(1968年)というアルバムを出しました。そのアルバムに収録された曲にひとつがこの「廃墟の鳩」です。「人は誰も悪いことを覚え過ぎたこの世界 築き上げたユートピアは壊れ去ったもろくも…」というキリスト教的な世界観の歌です。実際に作詞家の山上路夫は宗教的な意識でこの曲を書いたようです。

加橋かつみはこの後ザ・タイガースを離れ、やがてグループサウンズそのものも廃れてしまうのでした。

「朝日のあたる家」(The House of the Rising Sun)


The Animals - House of the Rising Sun (1964) + clip compilation ♫♥ 55 YEARS & counting

"The House of the Rising Sun"はもともとアメリカのフォークソングで、ニューオーリンズの娼婦館を歌ったものでした。ですから、オリジナルの歌詞は女性が歌っているという設定でした。The House of the Rising Sunはその娼婦館の名前で、日本語で言えば「朝日楼」でしょうか。この歌を一躍有名にしたのはイギリスのThe Animalsというブリティッシュ・ロック・グループが独特のトーンで歌ってからです。ボーカルはエリック・バードンで、1962年にThe Animalsに参加しました。ただ、歌詞は変えられていて、主人公は少年になっていました。このため、The House of the Rising Sunは刑務所のことであるという解釈になりました。

その後、この歌は多くのアメリカのカントリー歌手や日本の歌手にカバーされましたが、私の印象に残っているのはJoan BaezのThe House of the Rising Sunです。バエズの透明な高音で、The Animalsとはまったくちがう感じのフォークソングになっていました。個人的にはThe Animalsの曲が好きですが、Joan Baezも記憶の片隅に残っている名曲です。